個人輸入の注意点
最近、友人などに「個人輸入したいものがあるんだけど気を付けることある?」と聞かれることが増えたので、備忘録を兼ねてまとめてみました。
といっても私は通関士等の資格を持っているわけでもなく、ただのお買い物好きの頭ゆるふわ人間ですので参考程度にとどめて下さいね。
ちなみに、ここでの個人輸入=自分で使用する目的で、日本から海外のサイト等でお買い物し、商品を日本まで送ってもらうこととしています。
海外旅行に行った帰り道、現地で買ったものを日本へ持ち込む時とは規制ルールなどが違いますのでどうぞご注意を。
また、個人使用目的でなく商用(販売・転売など)目的とみなされてしまうと、これもやはり規制が違ってきてしまいます。
いくら「これは個人用です!家族にも友達にも渡しません、ぜーんぶ自分で使います」と言っても最終的な判断者は税関ですので、どうぞお気をつけて。
以下の情報は2019年2月現在のものです。
ちなみに、「長い記事読みたくないわ!」という方向けに三行でまとめると、
②薬・化粧品・食品は規制ありがちなのでググれ
③万一関税取られたり没収されても、ほとんどの店は対応してくれない
です。
1.日本から買えるもの、買えないもの
まず、商品が日本に輸入できるものである必要があります。
輸入規制のパターンとしては、大別して
①数量・目的に関わらず事実上ほぼ輸入できない(禁止)
②数量・事前の許可の有無等によっては輸入できる(規制)
③特に何の規制もなく輸入できる(自由)
の三つがあります。
※形式的には「許可等を取れば輸入できる」ものでも、現実的にはほぼ不可能なものは①に入れることにします。
①の具体例としては拳銃、麻薬覚せい剤等のドラッグや海賊版など著作権・特許権侵害の商品などThe 犯罪!といったものが挙げられますが、個人輸入で意外と引っかかる方が多いらしいのが「ワシントン条約」です。
「ワシントン条約なんて…私珍しいヒョウとかサル輸入しようなんて思ってないんだけど?」と思われるかもしれませんが、ワシントン条約では保護対象生物を使った商品も禁止しています。毛皮のコート、革のバッグ、象牙のはんこや彫刻作品などには気を付けて下さいね。
次の②ですが、ほとんどのものがこれに当てはまります。
たとえば化粧品は標準サイズの「一品目」につき24個まで可能です。ここでの一品目というのはリップ、化粧水、ファンデ、ネイルポリッシュ…などの大まかなジャンルを指します。
2.関税がかからない範囲でのお買い物にとどめる
輸入する商品の合計額が1万6666円を超えてしまうと、関税がかかります。
関税率は品物によって異なりますが、こういったことがないよう、1オーダーでの注文合計金額は為替レートの変動に備えて約一万五千円強程度にとどめることをお勧めします。
ここでの商品の合計額とは、支払った額ではなく、クーポン等で値引きがされた場合はその割引前の金額を刺しているようです。
ここでのクーポンにはiHerbのロイヤリティクレジットや紹介クレジット、初回購入者限定値引きなども含まれます。
お買い物の際は、各種値引きが入る前の額をチェックしましょう。
また、あちこちのショップでお買い物をしていくつかの商品が一気に税関に届いてしまうと、それらがまとめて通関され、全部を合算した全体での合計額が一万6666円を超えているかどうかで関税の有無が決められるようです。
更に、関税がかかるか判断する際の合計金額は「決済時、実際にそのお買い物に支払った金額」とは異なるようです。
聞いた話で確かではないのですが、どうやら商品が税関に届いた時の現地通貨での額を、税関独自のレートで日本円に換算したもので判断しているそうですので、税関への到着時に円安になっていると購入時1万6,666円以下でも税関を取られてしまいます。
3.安心できるセラーか、保証はあるのかを確認する
ここまで売り手がきちんと安心できる業者/個人であることを前提として話をしてきてしまいましたが、もちろん安心して取引できるセラーだと確信がない場合は取引をしないことが大前提です。
特にAmazon、ebay, BUYMAにはありとあらゆる人が出品しています。
相手の評判はどうか、万が一の際に保証はあるか、その保証制度がきっちりしているか、まで三点セットで見ておくのが無難です。
なお、大手だから安心というわけではありません。
現に某大手ショッピングサイトには偽物だった際の保証制度がありますが、ニセモノか本物かの判定がガバガバらしく、とんでもないクオリティのどう見てもニセモノな商品すら返金を受けられなかった…などの話があふれていたりします。
また、海外の郵便事情はあまりよくないことも多いので、本物のみを売っている信頼できるセラーからの購入であっても、万一の紛失の際にも対応してくれる保証があった方が安心です。
4.支払方法(日本円か現地通貨か)
一部のサイトでは円払い、現地通貨払いが選べます。
この場合、
円払い=お店が独自に設定したレートで換算した商品の日本円価格
現地通貨払い=クレジットカード会社に請求情報が到達した時のカード会社のレートに、一定の手数料(1.66~3%)を加えたレートで計算した日本円
が代金として引かれます。
どちらが得なのか?というと、実はどちらとも言えません。
理由①:円払いだと店側は購入者に不利なレートを設定することが多いが、一部そうでないお店もある
理由②:一部のカードでは、手数料が高い(3%)
結局、どのお店でいつ買うかによる…としか言えないのが現状です。
ちなみに、クレジットカード会社各社の換算レートは以下で確認できます。
VISA ExchangeRateComp | Visa
Master Card MasterCard® Currency Converter
JCB 海外でのお取り引きにおける基準レート | JCBブランドサイト
5.商品が届くまで
いざ品物を注文したら、あとはわくわくしながら待つだけです。
荷物をトラッキングしたりしながら、楽しみに待ちましょう!
どの配送方法でどこから来るか、時期はいつか(現地の祝日祭日、文化的に混むシーズンなど)にもよりますが、早くて5日~14日間で届きます。