矯正経験者が勧める歯ブラシ・歯磨き粉

歯列矯正経験者が勝手に選ぶ、使い心地のいい歯ブラシと歯磨き粉を紹介します。
今まで歯科医師や衛生士の方に教えて頂いた情報をもとに、これがいいかなと思ったものをレビュー付きでまとめてみました。

結論から申し上げると、特に歯と歯茎に問題がなく「虫歯は予防したいなー」程度の方であれば

歯ブラシ→ タフト24 一般成人用(歯科医院が取り扱う歯ブラシ)


歯磨き粉→ チェックアップスタンダード(高濃度フッ素入り、低研磨)

が費用対効果最強です。

1. 歯ブラシ

「いい」歯ブラシの条件

まず、歯の表面についた汚れを効率的に落とせるいい歯ブラシの条件は、
・ブラシが山型ギザギザカットでなく一直線カットで、
 →山切りカットのギザギザは毛先が寝やすくなる上、歯の凹凸にフィットすることはあまりないらしい

・毛量(毛の密度)が十分あり、

・毛先が細くなりすぎておらず
 →コシがなくなり汚れが効率的に落とせない

・毛の質が良い
 →毛の素材にはナイロンかPBT(飽和ポリエステル樹脂)が使われますが、こちら*1によれば市販品の95%を占めるナイロンよりも歯科医院専売品に使われるPBTの方が衛生面と耐久性で勝るとのこと
ものだそうです。

また、こちらはお好みですが、歯ブラシ選びには毛の硬さヘッド(毛が生えている部分の大きさ)も重要です。
ブラッシング圧が強くなりがちな方や歯肉がデリケートな状態の方は柔らかめを、逆に歯肉には問題なくともプラークが強固な方は硬めのブラシを選ぶといいようです。
ヘッドについては歯の大きさにもよりますが、ヘッド部分があまりに大きいと小回りがきかなくなり、きちんと汚れが落とせなくなりがちです。

上記に当てはまるもののの中でも安く、手に入れやすく、市販品よりも歯科医院で取り扱われているもの(歯科医や歯科衛生士の方々に支持されているからこその取り扱いだと思うので)という独断と偏見で選んだ商品がこちらです。

お勧め① タフト24 一般成人用歯ブラシ

一本100円程度、キャップ付きタイプもあり携帯にも便利です。
色もカラフルで歯磨きが楽しくなりますし、楽天Amazonはもちろん、多くの歯科医院でも見かけるため入手も簡単です。

歯ブラシの固さは六段階(!)あるのでお好みで選べますが、「どれ選んでいいかわからないよ!」という方には公式サイトに説明があります。
ただし、表記よりも少しかために感じました。

市販品であまり見ないまっすぐな柄が一見使いづらそうですが、実際使ってみると狙い通りに歯ブラシを当てられてとても快適です。
毛の材質がPBTのためか本当に耐久性がよく全然へたりませんが、衛生面から月に一度は交換しています。

お勧め② Ciメディカルなど他の歯科専売品

(注:すみません後でもう少し詳細に書き直す予定です)

他にもCiメディカルなど歯科材メーカーから、さまざまな歯科専売品歯ブラシが売られています。
歯科専売品といってもAmazon楽天のデンタルグッズ専門店で簡単に手に入りますので、歯科専売品で検索して上記をチェックしながらお好みに合うものを見つけるのもいいかもしれません。

個人的には、ドラッグストアで少しいい歯ブラシを買ってみたり(いまいちよさがわからず)、すぐへたってしまう市販品を安価な歯科専売品の二倍以上出して買っていたのはもったいなかったなと思います。

 

2. 歯磨き粉

歯磨き粉の選び方

 歯磨き粉は歯ブラシと違い求める効果が人により異なるので難しいのですが、虫歯対策、磨きやすさ(きつくない味と低発泡)、歯肉対策、ホワイトニングなどでいくつか選んでみました。

①スタンダードな虫歯対策歯磨き粉

チェックアップスタンダード(参考価格約550円)

虫歯対策として恐らく一番スタンダードかつエビデンスが十分認められるのがフッ素ですが、少し前に配合上限が1000ppmから1500ppmに引き上げられました。

こちらの歯磨き粉は新基準対応の1450ppm配合で、ほぼ上限すれすれまでフッ素が配合されています。
(えっそこは1500ppmじゃないの?と思われる方もおられるかもしれませんが、誤差を考慮したためか、こちらに限らず高濃度を謳うほとんどの商品が1450ppmとなっています)

ミント味がかなりマイルドで低発泡のため、強い風味や泡でつい磨いた気になってしまい歯磨きがおろそかに…ということもありません。
キャップがワンタッチ式でくるくる回すタイプではないので、サッと使えるのも忙しい朝にもぴったりです。

低研磨で歯を削りすぎる心配もないので、お茶やコーヒーを飲むから着色が気になるもののブラッシング圧が強く普通の研磨剤では心配な私でも安心して使えます。
リニューアル前から歯磨き粉はずっとこちらを愛用中です。

難点は、ネット(Amazon, 楽天)や歯科医院では見かけるもののドラッグストアに置いていないこと、若干値段が高い(一般的なサイズで約550円程度)ということでしょうか。

クリニカアドバンテージハミガキ

こちらも高濃度フッ素(1450ppm)配合の歯磨きで、大抵のドラッグストアで売られています。
高濃度フッ素配合、ミント味がソフト・クール・シトラスの三種類から選べる上に入手しやすく、その上値段も安い(300円弱程度)です。

ちなみにクリニカハミガキと名前が似ていますが、高濃度フッ素配合なのはクリニカアドバンテージハミガキの方ですのでご注意を。

フッ素高密着処方のほかにも歯垢分解成分、歯垢を落としやすくする歯垢洗浄剤、殺菌成分、歯石をつきづらくする成分などが含まれているようで、*2使ったことはないのですが安いし次はこっちにしてみてもいいかな?と思っています。

チェックアップKodomo

 

一番上で紹介したチェックアップスタンダードの兄弟シリーズです。
その名の通りお子さま向けの味とパッケージで、フッ素配合・研磨低発泡低香味がポイントです。
値段は小さめサイズで500円台と少し割高ですが、それでも旧基準での上限値に近い950ppmのフッ素配合で低研磨・低発泡なので魅力的な商品です。
いちご、りんご、ぶどう味の三種類。

チェックアップジェル

同じくチェックアップスタンダードの兄弟シリーズです。
こちらの売りはいろいろな味が選べること、フッ素配合・研磨低発泡低香味なこと。
フッ素濃度はバナナ500ppm、ピーチ・グレープ・レモンティーが950ppm、ミントが1450ppmの高濃度配合となっています。
どうやら子どもには高濃度のフッ素はよくないとされているらしく、その為敢えて低濃度の商品もラインナップされているようです。

ちなみに、こちらは透明なジェルタイプの商品です。
公式サイトにもジェルタイプで広がりやすいとの紹介がありますが、実際体温でサッと溶けて口内に広がります。

こちらと上のチェックアップkodomoシリーズ、次に紹介するジーシーこども用はみがきは持ち運びやすいサイズでそこそこ高濃度のフッ素配合なので、矯正中の外出時はみがきセットに入れておくと便利です。

ジーシー こども用はみがき

こちらの商品はフッ素900ppmに加え、キシリトールが配合されています。
ジェルタイプの歯磨き粉で、かなり小さく(40g)持ち運びやすいのが特徴。低研磨、低発泡でもあります。
オレンジ、ストロベリー、アップル味があります。味が結構甘めなので、甘いのが苦手な方には向かないかもしれません。

②知覚過敏にはこれ 

シュミテクト

言わずと知れた知覚過敏用歯磨き、シュミテクト。

高濃度フッ素1450ppm配合シリーズの中に、
・シュミテクトコンプリートワンEX
 (知覚過敏防止+歯周病予防+ホワイトニング+口臭防止)
・シュミテクト 歯周病ケア(知覚過敏防止+歯周病予防)
・シュミテクト やさしくホワイト二ング二ング(知覚過敏防止+ホワイトニング)
・シュミテクト デイリーケア(知覚過敏防止)
があります。

どれも知覚過敏対策と虫歯予防はできるので、あとはお好みでどうぞ。
私はホームホワイトニングで知覚過敏がつらいとき、紫のシュミテクト歯周病ケアのミニサイズを使っていましたが少し知覚過敏がやわらいだ気がしました。

③歯肉が気になる方向け

コンクール リペリオ 

公称「歯肉マッサージ剤」なので正確には歯磨き粉ではないのかもしれませんが、使い方はほぼ歯磨き粉と同じなのでこちらに入れておきます。

歯肉が腫れている、赤い、歯茎から血が出るという方向け。
「歯肉を活性化し、歯周組織の回復を助ける歯肉マッサージ剤」とのことで、歯磨き粉にとり、歯と歯肉の間を中心にブラッシングして使います。

若干水っぽくも感じるとろみの弱いテクスチャーで、塩とかすかに薬草のような味がします。
お値段は高めで一本1300円程度。

もともと歯茎に特にトラブルはなかったのですが、矯正中に歯茎が若干下がっているように感じられ使用していました。

④ホワイトニング(ステイン落とし)歯磨き

ブリリアントモア

チェックアップスタンダードと同じ会社から出ており、研磨剤でしっかりと汚れを落とすタイプ。
ミント強めのフレッシュスペアミント、甘めのアプリコットミント、更にいつの間にかシトラスミントが出ていて三種類の味があります。

ステイン(着色汚れ)を浮き上がらせて落としやすくする成分入りで、固めのしっかりとしたテクスチャーです。

結構しっかりと研磨剤が入っているのか、磨いた後はすっきりします。
削りすぎてもいけないかなと思うので、自己判断で数日~週に一度使用。歯科医院とネットでしか見かけないのが残念です。

シュミテクト トゥルーホワイト

作用機序がよくわかりませんが、こちらは研磨剤無配合のタイプ。
知覚過敏防止成分と共にフッ素もしっかり1450ppm入っているので、上記が使い終わったらこちらにしようかなと思っています。

⑤番外編

フッ素コートジェル、MIペースト等について書こうと思いましたが、あまりに長くなってしまったので記事を分けます。

*1:ラ・プレシャス【歯科TBI】第5回 歯ブラシ基礎知識を復習しよう その2

*2:https://clinica.lion.co.jp/product/advantage.htm